ノーベル化学賞2026の話

毎年恒例の、日本人が受賞したかどうかの視点はやめろとか受賞者の人柄じゃなく研究内容を報道しろとかの言説はありつつ、今年は某大手Vtuber事務所に理系の博士がきてサイエンスコミュニケーターとして頑張っているという変化もある雰囲気の中、不斉有機合成における非線形効果および自己触媒作用の発見という、3度目の不斉反応の受賞でしたね。自然科学でも工業的にも不斉反応が如何に大事かという証左である、というのが感想です。

特に、不斉の増幅は生体分子の鏡像異性体の偏りの話にもつながるので、反応有機化学の者でなくても興味深いテーマです。最初から応用を考えた研究なんてと言いますが、せっかく基礎研究を頑張るのなら展望を見据えることのできる研究を頑張りたいものです。